2009年3月10日火曜日

長ねぎは「丸カブリ」するものなんだ!(NHK番組)

昔の番組らしいけど、感動した:
NHK 番組表: "中国・青海省の中部高原に発した黄河は、5000キロという長大な距離を流れ、一路、渤海を目指す。第10集では、未踏の河口地帯から渤海に至る黄河の姿を紹介する。【語り】緒形拳(初回放送:1987年3月8日)"
感動したところはいろいろあるけれど、ピカイチは中国人の長ねぎの食い方。小麦粉パンケーキと一緒に「丸かじり」するのだ!

これは聞いていたけど、やはり映像の力はすごい。薄焼きのクレップみたいな小麦粉パンを片手に長ねぎを丸かじりして食っている!

まさにパール・バックの『大地』の世界である。主人公「王」の息子は、北部の出身だが上海に来て、南部の主食のコメに辟易する。故郷では噛みごたえのあるパンとネギが食えたのにと故郷を思い起こすシーンが印象的だった。いままで中国北部の食文化はよく分からなかったが、この番組に映像を見てそれを実感。

中国ばかりではない。アメリカでもそうみたい。「ブロンデイ」というマンガでも主人公のダグウッド・バムステッドは長ネギが大好き。いつも丸かじりしているのだが、奥さんのブロンデイに、臭いと言ってこっぴどくやっつけられながら止めようとしない。アメリカ人の男はエライのである。

むかし読んだの北欧の海洋小説(名前失念)でも、漁師の昼飯は固いパンと生の玉ねぎと決まっていたと書いてあった。玉ねぎは舷側の手摺りでゲンコツで割ってパンと一緒にむしゃむしゃと食うのだ。チーズがあれば最高。一緒に挟んで食う。

質実剛健を目指すおいらも今晩さっそく真似をしてみた。パンがなかったけれどチーズで代替。長ねぎを囓りながらチーズ(なんでもいい)を食う。これ文化的ショック。まことにいいです。お試しあれ。

世界は昔から「質実剛健」。現代ニッポンの農村既得権集団に煽られた「美食グルメ」とやらは、行きすぎ。あんなことをしていたら、どんどん世界に負ける。

8 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

「美食なんぞはフランス人にでもやらせとけばよいのだ」
このプロテスタント的な感覚が、かつて大英帝国を世界一に導いたんでしょうね。

Unknown さんのコメント...

「未来世紀ブラジル」で主人公がおばあさん連中と高級料理店で食事する場面を思い出しました。おばあさん連中は下手なフランス語で凝ったメニューを注文するのですが(出てくるのは化学食品みたいなモン)主人公は断固「ビフテキ」という。そんなものはありませぬとかウエイターに言われて揉める。あちらではビフテキが質実剛健のシンボル。ニッポンでは贅沢品。ところかわれば品変わる。

匿名 さんのコメント...

生の玉葱にちょいとオリーブオイルと塩をかけ、ストレートのウイスキ。いいですよ。
未来世紀ブラジル=インフォメーションリトリーバルの事務所で使っていたパソコン(?)、いいデザインでした。ああいったデザインや街や社会の設定はスチームパンクとか、言うらしいですね。

Unknown さんのコメント...

あっ、今晩やってみよう > 玉ねぎとストレートウイスキー。

インフォメーションリトリーバル局(?)で使っていたプリンター(女性の顔写真がプリントされるやつ)は、アップルの初代イメージライターそのものですね。おいらが買ったのは二代目のやつだったけど棄ててしまった。置いておいたら骨董品になったのにもったいないことをした。

匿名 さんのコメント...

焼鳥は肉と葱とタレの炙り焼き、本邦誇るべき質実剛健の料理かと。場末の屋台で偽装ビールたるホッピーを甲種純アルで濃度調整して併せ食すのも一興。
当方はボナペティ、メルシ~の反対、ブレードランナーの不条理屋台を思い出しましたよ。

Unknown さんのコメント...

いま、今さらながら『薔薇の名前』を読んでる最中。映画よりオモロイですね。あいつらフランシスカンなのに肉ばっか食ってる。異端審問のやり方が興味深いです。

匿名 さんのコメント...

その上巻は十数年来わが書架にも眠っておりますが、読了しておりませぬ。かの映画とは別物のテクストの快楽に溺れてみたいものです。あいにく当方、余らせる知力も時間もなかりせば、この楽しみは御隠居様の特権ですね。

Unknown さんのコメント...

昨夜読了。最初の方がやたら難解・難渋なのですが、すぐ読みやすくなりますよ。後日読書感想文をアップします。